ストンと眠りたい

うつ病に関して考えています

回復傾向の時に気を付けること

私は双極性障害ではありませんでした。
それでも、底から上がってこれた時の高揚感は高いです。

「気分が上向き」・・・下向きよりは、もちろんいいです。
しかし、単純な一次関数の右上がりのグラフで、マイナスが出発点でもゼロを越えたらプラスになります。その勢いでプラスに進み過ぎると良くないことが起こります。

a) 「このまま行ける!」と思い込んで、疲労をため込む。
高揚感で麻痺して、心身の疲れに気付きにくくなります。溜め込んだ疲労のせいで、急降下する危険があります。

b) 「まだまだ行ける!」と勘違いする。
HPもMPも黄色なのに「ガンガン行こうぜ!」という命令をしたら全滅します。
私が本格的に体を壊したのが29歳。しかし、30代後半には「20代の無理が出来た頃に戻りたい」という無茶な願望がありました。
健常者でも「年齢が・・・」と言い出している頃なのに、そういう冷静な判断が出来なくなっていたのです。結果、回復→失調して寝込む、を繰り返しました。

c) 「こんなに元気になれるんだ!」と周りに言いまくる。
健常者は普段から元気なのでそんな情報はいりません。また、マイナスのただ中にいる方にとっては迷惑です。

c) に関してもう少し書きます。友達を失う危険があるからです。
親しい心身健康な友達→生暖かい目でスルーしてくれる可能性大
親しい心身不健康な友達→スルーしてくれない可能性大
心身が不健康だと、スルー力も低下しているものです。

i) とにかく心がツラい、なんでもいいから助けが欲しい、というメッセ―ジを出している方
こういう方なら「私はこんな方法で元気になった」という話は役に立つかもしれません。
ただ「心がツラいけど、今は誰かと関わろう」という方は「自分の話を聞いてほしい」という状態なのではないでしょうか。そこへ高揚して「私はこんなに元気になった!」という話をまくし立てたら、せっかく外に関わろうとした方が疲れてしまいそうです。

ii) 不幸な自分が好きな方
「私って不幸よね。リア充の人達にはわからないわよね。こんなツラさ抱えて生きてて、なんて健気なの。」と、心身の不調を、自分の生きる価値にしている方たちがいます。
このタイプの方とは友達であり続けなくてもいいのですが、解決策を与えると逆切れされる場合があるので、要注意です。

iii) どん底で、何をする気力もない方
一番注意するのは、こういう方への接し方です。
自分もそうなのですが、心身アンデッド状態の時はケアルや聖水で死にます。
RPG的例えをやめると、吸血鬼のように闇の中でしか生きられない状態になっているので、日の光を浴びると滅びます。
励ましの言葉、元気に、楽に生きてもいいんだ、ということが、とにかく苦痛です。

もともと、鬱状態というのは「心身休みなさい」という自分の中からのメッセージ。
「どん底で何もできず布団の中で息を吸って吐いているだけ」の時は、さなぎのように耐え忍ぶしかないのです。
変に力を加えたら壊れてしまいます。
休んでいる人には、休んでいることに罪悪感を持たずに休んでいていただきましょう。
そのうち、「何か」やる気が出てきます。

 

最近は元気になって、「死にたい」と考える時間が減って、時短週4日の仕事でやることも増え、家事も前よりは出来ている自分へ、今までの失敗を忘れないように書いてみました。

気分の上がり過ぎに気が付いたら、「平常心」と唱えることにします。